ポリアモリーって?水面下で増えている恋愛価値観の話
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正しく理解されていないポリアモリー像
ポリアモリー、という言葉を耳にしたことはありますか?近年少しずつ、ネット上やメディアでもとり上げられるようになった恋愛と生き方の価値観の一つです。
ただ、ポリアモリーという言葉は普及し始めても、その実態が正しく捉えられているケースは多くないかもしれません。正しく理解されていないポリアモリー像は、だらしなくて不純という印象を持たれることがありますが、本当のポリアモリーとはそういうものではないのです。今回は、ポリアモリーの実際についてお話していきます。
ポリアモリーって? 概要を知ろう
ポリアモリー、という言葉は英語で、その意味するところは「自分が関わるパートナーの同意の上で、複数のパートナーとも同時期に、性的な関係も含めたパートナーシップを築きたいと望むこと」です。このポリアモリーに対して、一般的な1対1のパートナーシップを望む思考のことはモノガミーと呼ばれます。
ポリアモリーはこういった概要を誤解されやすく、間違った理解を寄せられることが多い現状にあります。
二股や浮気など、「性的にだらしない」こととは違う
ポリアモリーは、よく中途半端な理解から誤解され、「たくさんの人と浮気してたいってこと?」とか「恋人を一人に絞れないの?」と思われてしまいがちです。でもそういうことではなく、ポリアモリーは複数のパートナーとそれぞれに、きちんとした信頼関係を結び責任を持って交際し、「誠実に」つきあっていくことを願っているのです。
そうした面で、二股や浮気などの性的なだらしなさとは異なります。
パートナーシップありきなのがポリアモリー
そうはいっても、一般的に「なら、パートナーは一人で他の人はお友達でいいんじゃない?」と思う人もいるでしょう。友人として相手を大切にすることはいくらでもできる、なのに複数の相手と交際するのは、結局いろんな人と性的関係を持ちたいだけじゃないか、と思いますよね。
けれど、ポリアモリーは同時期に複数の相手とパートナーシップを築くことに重点があって、あくまでそれが大切。複数の相手とセックスしたい願望をオブラートに包んでいるわけではなく、パートナーシップありきなのがポリアモリーなのです。
近い概念は昔からあった
この、ポリアモリーという価値観・概念は一般にはなかなか理解されないですが、実はこれに近い概念は昔から存在していました。
昔は自由恋愛主義(フリーラブ)とか多角恋愛といわれ、日本でも多角恋愛を提唱して実行した人たちもいました。その人たちは「それぞれの性的自由を尊重すること・一緒に住まないこと・経済的に全員が独立すること」を条件として複数でのパートナーシップを目指しましたが、結局このケースは破たんを迎えています。
ポリアモリーは理解しあえないと難しい
その事例では、破たんした直接の原因は多角恋愛の条件が破られたことにありました。でも本当の原因は、多角恋愛を提唱した本人だけが今でいうポリアモリーの思想で、他の人は違ったからでした。他の人はその人を恋人として独占したいと願い、1対1の、先に言ったモノガミーの関係でつき合いたかったのです。
現在のポリアモリーも、関係を持つパートナー全員がこのポリアモリーの価値観を理解していないと、成立は難しいといえるでしょう。
実際は、課題や壁が多い
ポリアモリーを実際にやっていこうとすると、どのようにしたらいいのか容易には見えてこない課題や壁がたくさんあります。
それは世間の無理解や誤解もそうだし、パートナー間の距離、あとは結婚をするとなったらどうするのか、子供ができた場合どうするか、ポリアモリーは前例がほとんどないので、これらの課題への向きあい方はポリアモリーの当事者の判断次第なのです。
もし、好きになった人がポリアモリーだったら
それとモノガミーの人も、もし自分の好きになった人がポリアモリーだった場合どうしたらいいのか?というテーマを、これからは考えておいてもいいでしょう。恋した相手はポリアモリー的な交際を願っている、となった場合、自分は相手を独占したくても相手の価値観をのむのか、相手を自分に合わせることを望むか。
これもまた、正しい答えなどないことです。ただどちらにしても、自分の価値観を曲げて付き合ってもうまくいきにくいことは明らかでしょう。
ポリアモリーは嫉妬深い人には向かない
けれどモノガミーの人でも、相手と状況次第ではポリアモリーの恋愛に順応できるケースももちろんあります。また、それまで考えたこともなかったけれど、実はポリアモリーの価値観の方が自分には合っていた、と気づくこともあるようです。
しかし、自分でも認めるくらい嫉妬深い人にはポリアモリーは勧められません。ポリアモリーでは絶対に恋人を独占できないし、独占しようとすればそれが恋人を苦しめます。そうなると、お互いに辛いだけです。
共感はできなくても、「理解」できれば素敵
このように、ポリアモリーは恋愛や生き方の価値観として、まだまだ広く理解されているとはいえない状況にあります。この状況はまだしばらく変わらないでしょう。
だからこそ、モノガミーの人はポリアモリーの本当の概要を知って、たとえそれに共感はできなくても、「こういう考え方なんだな」と理解しておくだけでも、ポリアモリーの価値観が受け入れられていく素地を作ることに役立つかもしれませんね。
いろいろな価値観を知っていこう!
ポリアモリーに限らず、今いろいろな価値観や生き方が多様化しています。
昔は認められなかったライフスタイルも受け入れられたり、マジョリティではない価値観も広く知られていったりするようになっていますね。それは間違いなくいいことですし、多くの価値観が普及していくことにインターネットが貢献しているのも事実です。
自分にはない価値観も知ることで、誰もが生きやすい世界を実現していきたいですね。

365がぁる編集部

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